事務所便り

令和4年11月号

解雇を実施する際の留意点

雇用契約の終了には、定年や自己都合退職の他、解雇や雇止めがあります。この中でも、解雇を行う際には様々な注意点があり、トラブルとならないようにする必要があります。以下では、そのポイントをとり上げます。

 

■ 普通解雇

解雇とは、使用者(会社)からの申出による一方的な雇用契約の終了のことをいいます。使用者がいつでも自由に行えるというものではなく、解雇が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合は、雇用契約を終了させることはできません。また、一定の場合については法律で解雇が禁止されています。主なものは以下のとおりです。

【労働基準法】
・業務上の傷病による休業期間及びその後30日間の解雇
・産前産後の休業期間及びその後30日間の解雇

【男女雇用期間均等法】
・女性(男性)であること、女性の婚姻、妊娠、出産、産前産後休業等を理由とする解雇 【育児・介護休業法】
・育児・介護休業等の申出等をしたこと、育児・介護休業等を取得したことを理由とする解雇

解雇をするときは、合理的な理由があったとしても、少なくともその30 日前に解雇の予告をする、予告を行わない場合には、30 日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払う必要があります。なお、期間の定めのある労働契約(有期労働契約)において、契約期間の途中で労働者を解雇することは、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)の場合よりも、解雇の有効性は厳しく判断されます。

 

■ 整理解雇

解雇の一種に整理解雇があります。これは、使用者が不況や経営不振などの理由により、解雇せざるを得ない場合に人員削減のために行う解雇をいいます。以下の事項に照らして整理解雇が有効か厳しく判断されます。

  1. 人員整理の必要性
    人員削減措置の実施が不況、経営不振などによる企業経営上の十分な必要性に基づいているか
  2. 解雇回避努力義務
    配置転換、希望退職者の募集など他の手段によって解雇回避のための努力をしているか
  3. 人選の合理性
    整理解雇の対象者を決める基準が客観的、合理的で、その運用も公正であるか
  4. 解雇手続の妥当性
    労働者等に対して、解雇の必要性とその時期、規模、方法について納得を得るため説明を行っているか

雇用契約の終了の1つで解雇と似ているものとして「退職勧奨」がありますが、これは使用者が労働者に対して退職を勧めることをいいます。労働者が自由意思によりその勧奨に応じる場合は問題となりませんが、使用者が労働者の自由な意思による決定を妨げる勧奨は、違法な権利侵害に当たると判断される場合があります。

 

「インボイス制度」への対応~東京商工リサーチの調査より

2023年10月からインボイス制度(適格請求書等保存方式)が始まります。
インボイス制度では、事前に登録した事業者のみが適格請求書(インボイス)を発行できます。売主は買主から要求されるとインボイスの交付が必要になり、その写しを保存する義務があります。買主は交付されたインボイスを保存しておき、仕入税額控除の申請に活用します。東京商工リサーチは8月1日~9日に、「インボイス制度」についての企業向けアンケート調査を実施しました。

 

■ 「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」についてご存じですか?

インボイス制度を「知らない」と回答した企業は7.5%(6,441社中、483社)にとどまり、「よく知っている」19.5%(1,257社)、「大体知っている」49.0%(3,158社)、「少し知っている」23.9%(1,543社)を合わせた「知っている」は92.5%に達しました。
規模別では、「知らない」は、大企業が6.2%(988社中、62社)、中小企業が7.7%(5,453社中、421社)で、規模を問わずインボイス制度の認識は広がっています。

 

■ インボイス制度導入後、免税事業者との取引はどうする方針ですか?

インボイス制度の導入後、免税事業者との取引について、「これまで通り」が41.2%(5,292社中2,181社)と4割超を占めました。一方、「免税事業者とは取引しない」は9.8%(523社)、「取引価格を引き下げる」は2.1%(115社)と、1割強(11.9%)が取引中止や取引価格の引下げ意向を示しています。
また、「検討中」は46.7%(2,473社)と、まだ半数近くは取引方針を迷っており、免税事業者への悪影響が広がる可能性もあります。

【東京商工リサーチ調査結果】https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20220820_02.html

弊所よりひと言

弊所で約6年勤務しておりました浅野が11月10日をもって退職することとなりました。これまで、関与させていただきました皆様には、改めて感謝申し上げます。
すでに各業務におきまして所内にて引継ぎを実施しておりますが、ご迷惑をおかけすることもあるかもしれません。何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。
また、10月1日より新たに小笠原が入所致しました。社会保険労務士を目指して、現在試験の勉強をしながら、少しずつ実務を覚えているところです。今後、ご連絡させていただくこともあるかと思いますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

【小笠原より一言】
10月より、ウィズロムへ入所いたしました小笠原と申します。
初めての職種ということもあり、未熟さを痛感する毎日ではありますが、日々成長できるよう努力を重ねております。
至らぬ点も多々あると思いますが、少しでも皆さまのお役に立てるよう精進していく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。

最新の事務所便り

  • 令和5年1月号

    36協定の「?」を解決・高齢労働者もDX、リスキリング

    36協定のよくある質問「時期は?人数は?代表者は?」に答えます/DX・リスキリングの必要性と関連する助成金をご紹介

    詳細を見る
  • 令和4年12月号

    割増賃金率50%引き上げに向けて・有給取得率上昇の今昔

    割増賃金率引き上げがいよいよ中小企業にも。求められる取組みとは/有給取得率上昇の背景にはどんな歴史があったのか?

    詳細を見る

一覧を見る

  • 手続きの大幅な簡略化とオンライン申請について
  • オンライン相談受付中

Copyright © 社会保険労務士法人ウィズロム® all rights reserved.

PAGE TOP