事務所便り

令和3年7月号

夫婦共同扶養の場合における被扶養者の認定に新基準

 厚生労働省から新基準が公表されました

厚生労働省から、「夫婦共同扶養の場合における被扶養者の認定について(令和3年4月30日保保発0430第2号・保国発0430第1号)」という通知が出されました(5月12日)。これにより、夫婦共同扶養の場合における被扶養者の認定について、これまでの通達(昭和 60 年6月13日付保険発第66号・庁保険発第22号通知)が廃止され、新たな基準が適用されます(令和3年8月1日より)。

 背景

令和元年に成立した健康保険法等の一部を改正する法律(令和元年法律第9号)の附帯決議で、「年収がほぼ同じ夫婦の子について、保険者間でいずれの被扶養者とするかを調整する間、その子が無保険状態となって償還払いを強いられることのないよう、被扶養認定の具体的かつ明確な基準を策定すること」とされ、これを踏まえたものです。

 夫婦とも被用者保険の被保険者の場合の取扱い(新基準)

基準には、「夫婦の一方が国民健康保険の被保険者の場合の取扱い」、「主として生計を維持する者が健康保険法第 43 条の2に定める育児休業等を取得した場合の取扱い」などが定められています。ここでは、「夫婦とも被用者保険の被保険者の場合の取扱い」の新基準をみてみます。

  1. 被扶養者とすべき者の員数にかかわらず、被保険者の年間収入(過去の収入、現時点の収入、将来の収入等から今後1年間の収入を見込んだものとする。以下同じ。)が多い方の被扶養者とする。
  2. 夫婦双方の年間収入の差額が年間収入の多い方の1割以内である場合は、被扶養者の地位の安定を図るため、届出により、主として生計を維持する者の被扶養者とする。
  3. 夫婦の双方又はいずれか一方が共済組合の組合員であって、その者に被扶養者とすべき者に係る扶養手当又はこれに相当する手当の支給が認定されている場合には、その認定を受けている者の被扶養者として差し支えない。なお、扶養手当等の支給が認定されていないことのみを理由に被扶養者として認定しないことはできない。
  4. 被扶養者として認定しない保険者等は、当該決定に係る通知を発出する。当該通知には、認定しなかった理由(年間収入の見込み額等)、加入者の標準報酬月額、届出日及び決定日を記載することが望ましい。被保険者は当該通知を届出に添えて次に届出を行う保険者等に提出する。
  5. 4により他保険者等が発出した不認定に係る通知とともに届出を受けた保険者等は、当該通知に基づいて届出を審査することとし、他保険者等の決定につき疑義がある場合には、届出を受理した日より5日以内(書類不備の是正を求める期間及び土日祝日を除く。)に、不認定に係る通知を発出した他保険者等と、いずれの者の被扶養者とすべきか年間収入の算出根拠を明らかにした上で協議する。この協議が整わない場合には、初めに届出を受理した保険者等に届出が提出された日の属する月の標準報酬月額が高い方の被扶養者とする。
    標準報酬月額が同額の場合は、被保険者の届出により、主として生計を維持する者の被扶養者とする。なお、標準報酬月額に遡及訂正があった結果、上記決定が覆る場合は、遡及が判明した時点から将来に向かって決定を改める。
  6. 夫婦の年間収入比較に係る添付書類は、保険者判断として差し支えない。

コロナ対策で注目、「昼休みの時差取得」

 「昼休みの時差取得」とは

令和3年5月に「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(新型コロナウイルス感染症対策本部決定)が改正され、感染防止のための取組みに「昼休みの時差取得」が追加されました。昼休みを一斉に取得した場合、休憩室や更衣室、喫煙室やエレベーター、近隣店舗などに人が集中し、感染リスクが高まる可能性があります。これを抑制するために、昼休みの時間をずらして取得してもらうという取組みです。

 手続き上の留意点

労働基準法では、休憩時間は労働者に一斉に与えなければならないこととされており、昼休みを時差取得とする場合には、労使協定を締結して、①対象者の範囲、②新たな昼休みの時間の2点を取り決めなければなりません。労働者の意向などもよく確認しながら、職場の実情に応じて取り決めることが重要とされています。
※労使協定は、過半数労働組合または過半数代表者と書面で締結する必要があります。
※以下の業種については、一斉休憩の規定は適用されていません。
①運輸交通業、②商業、③金融・広告業、④映画・演劇業、⑤通信業、⑥保健衛生業、⑦接客娯楽業、⑧官公署(現業部門を除く)
※常時10人以上の労働者を使用する事業場の場合、就業規則の変更手続も必要です。

◆労使で話し合い、理解を求める
感染症対策に有効な昼休みの時差取得ですが、導入を検討する際には、そもそもなぜ休憩時間の一斉付与が原則とされているのか、労使ともに理解しておくべきでしょう。働いている同僚を気にして休憩を早めに切り上げたり、ずらして取得している休憩時間中に取引先に対応する、あるいは休憩時間を取り過ぎるといったことがないよう、労使で導入・運用について意向を擦り合わせながら、効果的かつ適切な感染症対策をすることが望まれます。

弊所よりひと言

この度、弊所で育児休業より復帰した職員が在宅勤務をするために、モバイルモニターを購入したのですが、皆様はご存じでしょうか。事務所や家庭問わず、資料を見ながら文章作成する場合や、メールをみながら業務ソフトに入力する場合などデュアルモニター(2つモニター)で作業すると効率があがるため、弊所では必須になっています。ただ、在宅勤務の場合、ノートPC+ディスプレイの環境が理想的なのですが、そもそもディスプレイが自宅にない場合や、スペースがない場合があります。その解決方法として「モバイルモニター」がとてもお勧めです。持ち運びができて、いつでもノートPC+モバイルモニターでどこでもデュアルモニター環境を作ることができます。
モバイルモニターは1万円台からですので、在宅勤務をしている場合やこれからしようと思っている場合に是非導入を検討してみてください。
また、助成金も使えるかもしれませんので、是非ご相談ください。

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